特別決議

米軍の戦争に国民を総動員する、憲法違反の有事三法案に反対する決議

 私たちは、昨年10月27日の「2001愛知の教育を考える集い」全体会で「米軍の報復戦争への加担と自衛隊海外派兵に反対する声明」を採択し、小泉内閣が「テロ対策特別措置法」を強行採決してアメリカの報復戦争に参加したことに抗議しました。その中で、「武力で問題解決しようとする政府の姿勢は、子どもたちに『やられたらやり返せ』と教えるのと同じである」と厳しく指摘しました。

 ところが今、「有事三法案」が4月16日に閣議決定、17日に国会に提案、昨日26日に審議入りし、今国会での成立が図られています。この3法案は、武力攻撃事態法案、安全保障会議設置法改正案、自衛隊法改正案の3本立てとなっており、さらに秋の臨時国会には、有事関連法案がいくつも提出される予定とされています。まさにこの1年間、特にこの4〜6月が有事立法・改憲を阻むかどうかの重要な時期となっています。
 この有事立法は、「日本が攻撃されたら」と言いながら、実際には「武力攻撃に至る前段階から」として、事実上先制攻撃を宣言しています。そして、中谷防衛庁長官は「武力攻撃事態には周辺事態も含まれる」と答弁しています。(4月5日付朝日)。これこそ、今回の有事立法の正体を如実に示しているものといえます。1999年に制定されたガイドライン(日米防衛協力ための指針)関連法(周辺事態法)と一体となって「有事」の概念を限りなく広げ、朝鮮・中国、アジア、中東に戦争をしかけるものであり、アメリカが起こす戦争に日本が参戦する場合も含めて、国内の総動員体制をつくることが目的であることが明白となっています。
 そのために「どうすれば迅速かつ一元的に対応できるか−政府が国の意思決定機能を強化するのに腐心」(3月20日付朝日)するとともに、首相権限を圧倒的に強化することによって、「戦争のできる」国家体制を作り上げようとするものです。まさに「憲法停止」といえるものであり、土地や家屋の強奪、物資の戦時徴用、労働者の戦争動員など、戦前の「ナベ・カマまで」徴用されることを繰り返そうとしているものです。また、「拒否すれば罰則」と、文字通りの強制動員になることは明らかです。さらに、学校の施設・設備が米軍や自衛隊の宿舎となり、強制移動をさせられた住民の避難場所とされ、教職員がそれに協力させられる事態などが予測されます。子どもたちに戦争推進の教育が強制させられることも予測されます。
 また、これらの内容は憲法9条を蹂躙するばかりか、憲法が「侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与」えている、言論・表現の自由や身体の自由などの基本的人権を踏みにじるものであり、断じて認められるものではありません。

 近年、自民党連立政府は、国旗・国歌法制定、侵略戦争肯定教科書の検定合格、靖国神社公式参拝、テロ特措法による米軍支援のための自衛隊艦船のインド洋派遣、さらにブッシュ米大統領の「悪の枢軸」発言への支持表明、そして教育基本法・憲法改悪の策動など、「紛争は、戦争や軍事行動ではなく平和的に解決する」ことを確認した日本国憲法9条や国連憲章に反する危険な道を歩んでいます。

 私たちは、日本を「戦争のできる国」につくりかえようとするこの有事三法案に断固反対するとともに、「教え子を再び戦場に送るな」の伝統を守り、憲法・教育基本法が生かされ、子ども達の笑顔が輝く学校と社会をつくる取り組みを一層強める決意を表明します。

2002年4月27日

愛知県教職員労働組合協議会
第10回定期大会

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