愛教労ニュース第65号  2002年8月5日発行

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研修権を守る闘いは、教育を守る闘い

 今年の夏、教師の研修権に対する攻撃は、マスコミも含め、大規模に全国的に行われています。その特徴は、例えば読売新聞に見られるように「教員には夏休みがある」かのごとき印象をあたえる論調であり、「今まで週休日という形で与えられていたが、学校完全週5日制によってなくなったため、休みもなくなった。だから出勤せよ。」と言うものです。
 これらには、教育基本法や教育公務員特例法の趣旨がまったく無視されています。
 管理職が根拠としているのは、県教委が3月29日に出した通知文ですが、今回の攻撃は、様々な形となって現れました。例えば、@自宅研修した場合、研修報告書を提出させる。A自宅研修をする場合、自宅で行うことの適否を問う。B科学館や博物館、美術館は研修に当たらないとして研修の幅を狭める等です。これらの攻撃の問題点を三つ指摘します。
第一は、教員の権利としての研修を否定し、職専免であるとしています。
研修は教員の職務そのものであり、教育基本法第6条の精神に基づき、創造的で豊かな営みである教育活動の質を高める上で、必要不可欠のものです。したがって教職員の要求に根ざしたものでなければなりません。また、教職員自身の自発性に基づく自主的研修は保障されなければなりません。これらの点が、他の地方公務員の研修と異なる点です。
第二は、授業に支障のない限り、勤務場所を離れて研修できるのに、法をねじまげて、「学校運営に支障のない限り」と故意に書き換え、取りにくくしています。学校長の判断は授業への支障の有無のみです。
第三に、研修報告書を提出させ、自主的自発的な研修を妨げています。研修内容への侵害の恐れがあります。
 さらにこれらの研修権攻撃に加えて勤務時間を延長させる地区、学校もあります。例えば、通常は4時30分までの学校では、5時15分までにするというものです。勤務条件の変更であるにもかかわらず組合との話し合いを一切持たず一方的に実施したことは組合無視として断じて許せません。
 これらの攻撃に対して愛教労に結集する単組、組合員は、愛教労ニュースや各教労のニュース、あるいは独自に作成したニュースを職場で配布したり、申し入れたりして機敏に闘いました。
 夏以降、大きな問題として、休息・休憩時間等勤務条件の改悪の危険性もあります。職場での論議を積み重ね、改悪を許さない取り組みを強めましょう。

 県教委が3月29日に県立学校長へ出した通知(抜粋)

 …
この研修は、有給でかつ職務専念義務の免除が認められるものであることから、研修内容は職務に密接に関連する適切なものでなければならず、病気療養や私的用務など研修の実体が伴わないものであれば、当然、研修として認めることはできず、研修承認後といえども取り消されるべきものです。

1  研修の単位は1日とする。
  ただし、半日の研修会等への出席を目的とする場合で、研修内容が明確で半日の付与でも成果があると判断される場合には、半日単位の承認も可能とする。
  なお、職免研修の趣旨に鑑み、時間単位の研修や事後的な研修承認などは認められ ない。
2 研修の時期は、長期休業期間中の学校運営に支障のない日とする。
3 研修の承認を受けようとする教員は、あらかじめ研修承認簿により研修場所や研修項目を記載して校長に提出するものとし、校長は研修承認簿以外に、適宣、研修内容など承認に必要と判断される報告資料の提出を求めることができ、研修終了後の研修報告についても同様である。
4 半日単位の研修は、別添研修承認簿の研修期間の期間欄に月日及び0.5日と記入するとともに、備考欄「午前」、又は「午後」等勤務時間の前後半を明示して記入し、年度で整理する。
  なお、平成14年3月31日までは、従前の研修承認簿を使用することができ、この場合は、欄外に記入する。
研修に関する法律

◎教育基本法第6条
@(略)
A法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であって、自己の使命を自覚し、その職責の遂行に努めなければならない。このためには、教員の身分は、尊重され、その待遇の適正が、期せられなければならない。

◎教育公務員特例法
第19条 教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。
A教育公務員の任命権者は、教育公務員の研修について、それに要する施設、研修を奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めなければならない。
第20条 教育公務員には、研修を受ける機会が与えられなければならない。
A教員は、授業に支障のない限り、本属長の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができる。
B(略)


★教特法制定時の提案理由説明で「権利としても研修をなし得るような機会を持たなければなりませんので、…これを法の根拠のもとに行うことができるようにいたしたのでございます。」(昭23・12・9 第4回国会衆院文部委員会)との政府委員(文部省辻田調査局長)の答弁


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