教職員の長時間過密労働対策は、教職員の命を守り、ゆきとどいた教育への必要条件!
京都で大西晴美さん過労死請求、基金段階で勝利
昨年12月27日、京都市立御所南小学校教諭・大西晴美さん(当時53歳)が脳幹出血で死亡したのは、公務災害であると地方公務員災害補償基金京都府支部が認定しました。基金段階の認定は、画期的なものです。
晴美さんは、2009年11月に自宅で倒れ病院で死亡しました。同年度は、学年主任でもあり、研究主任兼務で若手教員への相談や研究発表会の準備に追われ、時間外勤務は,死亡前1ヶ月242時間でした。しかし、支部は自宅での仕事等を時間外勤務から除外し、死亡一ヶ月前の時間外を101時間と認定しました。大西さんは死亡前1週間は、連日午後11時帰宅、午前3時ごろまで自宅で仕事をしていました。基金は「加重で長時間に及ぶ時間外勤務を行っていた。」「公務と疾病との間に相当因果関係がある」と認めざるを得ませんでした。
会見で夫の修さんは、「勝手にしんだのではない。学校に命を奪われたという思いから請求した。第2第3の犠牲者がでないように適切な改善をしてほしい」と語りました。
新しい年の初めに、長時間過密労働に対する全面的な運動の強化を愛教労は呼びかけます。
全国的には、愛知の鳥居労災の地裁段階の勝利とともに、12月15日には、兵庫の船越賀代子さんと静岡の木村百合子さんの地裁段階の勝利が報告され、控訴審での引き続く闘いが今年の課題となっています。
全国の多くの多くの教職員が木村・船越・大西・鳥居さんの事例にみられるように、いつかは自分も倒れるかもしれないという「紙一重」の状況で働いています。文科省の発表では、2010年度の新採1年目にもかかわらず退職に追い込まれた人は269人となっています。そのうち病気を理由に退職した教職員のうち90%(91人)が精神疾患で退職しています。また、2010年度には、全国の教職員のうち8660人が病気休職しており17年連続で増加しています。内5407人が精神疾患となって18年ぶりに51人の減少があったとはいえ、依然として休職者の6割を精神疾患が占める異常な事態となっています。長時間過密労働の蔓延化、際限のない業務量の増加、教室内外で生起する負担の数々の中で、多くの教職員が苦しめられています。
愛知においても、警備会社セコム等の記録によると、翌日午前2時・3時に学校を閉める記録もめずらしくありません。一ヶ月の時間外労働が200時間以上の教職員も少なくない状況です。愛教労の2012年の課題は、明確です。今年も大いに教育を語り、我々自身の労働条件を語り、発信し,交流し,変革させましょう。新たなる一歩は、一人一人の小さな決意と行動からはじまります。愛知にディーセントワーク(人間らしい働き方)につながる変革の風を呼び起こしましょう。
2012年新年 愛教労議長 内田 保



