5月16日(月)賃金カット第1回交渉で、愛知県教育委員会は上記の提示をおこないました。今回の賃金カットは、知事交代の中、2月の骨格予算から6月の補正予算を踏まえ、根拠のないまま勝手に当局が提示をおこなってきたもので、暴挙以外の何物でもありません。
●無駄な事業は確保し、医療福祉教育と賃金カットを対立させる
県当局は、2月議会で骨格予算を編成しました。その中には本来必要な、医療費助成(250億円)、私学助成(550億円)、投資的経費等は全く計上せず6月議会に先送りしました。一方無駄な設楽ダムや伊良湖道路は早々と2月議会で計上し、確実に予算確保をおこなっています。つまり、6月議会で職員の賃金カット(総額175億円)を議決しなければ医療費助成や私学助成を削減するという、賃金カットと医療福祉教育予算確保を両極に置き、対立の構図を意図的に作り上げています。
●いくら歳入が不足するか見通しもない
県当局は「昨年並みの給与抑制をお願いしたい」と提示しながら、実際に歳入がいくら不足するのか明確に答えることができません。2001年からの賃金カットに味を覚え、「昨年度並み」と言えば通用すると軽く考えているとしか思えません。賃金などの義務的経費は本来最終段階で考えるべきもので、他の項目と並列的に論議すべきものではありません。
●数字あわせの削減率
4.5%カットは8月から来年3月までの8ヶ月です。1年の2/3ヶ月を4.5%にすると、例月では3%カットになります((4.5÷(2/3))。また、ボーナスは6月期には減額せず、12月に減額する提示です。2回に分けるとこれも3%カット((3÷(2.05/3.95))になります。管理職員の削減率にあわせた数字の世界です。
●40歳代半ば以上の教員は減額をまともに被る
県の事務職員は職階制が細かく、賃金をカットされても、号級が変わると賃金体系が変わり、賃金カットの影響をもろに被ることはありません。しかし、教員の殆どは約30年以上「教諭」職のままであり、特に減給保証を受けている40歳代半ば以上の「教諭」は、賃金カットの影響をまともに受けることになります。賃金カットを受けないようにするには、主幹、教頭、校長になるしかありません。愛知県の「教諭」は約30000人。その内、賃金体系の変わる管理職員は、約3000人です。40歳半ばの教員は子どもを高等学校や大学に進学させ、もっともお金のかかる時期を迎えています。そんな中での賃金カットは許されるものではありません。
●賃金カット提示時期に問題あり
本来、2月の当初予算議決後、直ちに組合と直ちに交渉に入るべきだったのです。5月も中旬になってから、「6月議会で補正を組むから」交渉を申し入れてくるのは、時間切れを狙った当局の姑息な姿勢の表れです。断じて許されません。
●人事委員会制度をまったく無視
国の人事院が無くなり、人勧が出されるのは今年が最後だとも言われています。しかし、県に人事委員会制度がある以上、愛知県人事委員会の勧告を待って賃金を決定していくルールは有効であり、多くの問題はありますが代償機関としての人事委員会勧告(毎年10月第1週)を待ってからおこなうべきものです。昨年度も、3%賃金カットに対して県当局は、人事委員会から「賃金カットは遺憾である」との指摘を受けています。人勧制度を守るべきです。
●愛教労は具体的な数字根拠提出を要求
愛教労は次回交渉に向け、具体的な数値を提出するように要求しました。
1,歳入・歳出の具体的数値、併せて3%カットの根拠
2,年代毎の削減額
3,教育委員会所管の事業見直しなどです